その他の原因

細菌やウイルスが原因ではない肺炎の原因を紹介していきましょう。中には自分で予防できるものもあります。カビが原因で肺炎になるものは、カビを取り除けばすぐに症状も改善されます。家の中を清潔に保つだけで防げる肺炎もあるのです。

マイコプラズマ(市中肺炎)

マイコプラズマは、細菌とウイルスの中間のような存在です。細菌よりは小さいのですが、ウイルスよりは大きくなります。他の肺炎と違うところは、聴診器をあてても何も問題があるようにはみられないところです。その反面、胸部X線検査を行うと、驚くほど真っ白に影が映ります。

その肺の白い影とは裏腹に、症状も入院するほどではなく、外来治療の場合がほとんどです。症状としては、発熱と、中々おさまらない長期間の咳です。咳は夜間や早朝にひどくなるという特徴があります。風邪の症状からはじまるため、マイコプラズマによる肺炎だと分かるまでには、咳が長引いて初めておかしいな……と感じるかもしれません。

風邪薬を飲んでも中々症状が改善されない場合、胸部X線検査で肺炎かどうか、検査する必要があるでしょう。近年増加してきた肺炎ではありますが、マイコプラズマと診断されるまでには時間がかかり、家庭内や職場で蔓延する危険性もあります。治療には抗生物質が使用されますが、決まった抗生物質でなければ効果がないため、マイコプラズマと診断されてからでなければ有効な治療も難しいでしょう。

入院が必要な場合

マイコプラズマ肺炎での全身症状は、比較的軽い肺炎なので外来治療が行われますが、稀に入院を必要とするケースがあります。熱が高くて脱水症状が著しい場合、激しい咳のために食事も摂れず、睡眠までもが妨げられている場合です。こうした症状のときは、マイコプラズマの他にも、何か細菌に感染している場合がありますので、1週間前後の入院が必要になります。

真菌(カビ)

真菌(カビ)による肺炎は、人にうつすことはありません。エアコンのカビが送風と共に巻き散らかされたり、加湿器の水が加熱され、真菌が繁殖して霧と共に巻き散らかされたものが原因になります。

呼吸とともに肺胞の中に取り込まれ、反応することによって肺炎を引き起こしてしまうのです。体の免疫力が低下しているときになりやすく、強い抗生物質での治療を行ったあともかかりやすくなります。いくつかの真菌やカビの種類がありますが、夏型過敏性肺炎という、トリコスポロンというカビが起こす肺炎が増えてきています。

カビのある環境から離れることで、特に治療しなくても改善されていきますが、そのままの環境でいると何度もぶり返すことになり、やがては肺が繊維化してしまうので、とても怖い肺炎といえるかもしれません。

肺炎にならないために

夏になると湿気も多くなり、家の中にはカビが生えやすい状況になります。特に注意が必要なのは、台所の下や洗面所の下です。掃除の際には吸い込まないよう、マスクの着用をしましょう。季節の変わり目の加湿器やエアコンは、使い始める前にきれいにし、部屋の空気の入れ替えも頻繁にするようにしましょう。

布団や枕を干すということも効果があります。古いジメジメした畳の部屋などはカビの巣窟になっているでしょう。今では滅多にみられなくなりましたが、畳を干すのもカビを防ぐ上でも有効ですし、畳みにとっても良いことです。部屋を清潔にしてきれいに保つことで、カビを防いで肺炎からも縁遠くなります。

カビが好む条件

カビは何もないところには発生しません。それなりに発生しやすい環境があるからカビが生えるのです。湿度が60%以上ある場所では要注意です。80%を越すと瞬く間に増えていきます。20〜30度が一番増えやすい温度ですが、最低5度もあればカビは育ちます。食べ物にもカビは生えますが、糖類を含むものに発生しやすく、それ以外では条件が揃えばいくらでも分解しながら吸収して増えていきます。

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