細菌性の肺炎

肺炎は肺が炎症を起こす病気です。気道とつながっているために、気管支炎も併発するでしょう。この肺の炎症の原因が細菌によるものが、細菌性の肺炎になります。

ブドウ球菌

先進国ではかなり少なくなってきましたが、このブドウ球菌による肺炎は、1歳以下の子供の発症率が全体の70%と多く、進行も早いので最初に取り上げておきましょう。院内感染が問題になっていて、入院後、48時間以降に発症したものを院内感染とされています。

トビヒ等からブドウ球菌性肺炎になることも多く、ウイルス性の気道炎が誘引となる場合が一番多いケースになります。このブドウ球菌性の肺炎になると急変する場合があり、呼吸に異常が出て膿胸や肺膿瘍になるケースも見られ、命に関わる場合もあります。MRSAのように、抗生剤に耐性をもつものも現れていますので、治療も難しくなってきています。

肺炎球菌

肺炎球菌による肺炎は、年齢を問わず全年齢に見られる肺炎です。特に多い年齢が生後半年から4歳児に多く、時期的には5〜6月が最も多く見受けられます。成人の肺炎でいえば一番多い肺炎です。乳幼児がこの肺炎にかかると、腹痛を起こすこともあり、髄膜炎や心筋炎、中耳炎、副鼻腔炎を起こす菌でもあるので注意が必要です。

治療薬に対する耐性も進んできているので、一番有効なのは肺炎にかからないために、予防注射をしておくのが最善策でしょう。肺炎球菌は、検査をすれば健康な人でも50%の頻度で検出される菌です。

1ヶ月半前後常駐したあと、自然消滅してしまうことが多く、珍しい菌ではありません。肺炎を発症しても、人に感染する力が弱く、隔離などの必要はありません。ただし、治療に使われる抗生物質が、60%は効かなくなってきていると言われており、薬を変えながら効果のあるものを使っていくことになります。

インフルエンザ菌

これは毎年流行するインフルエンザとは別で、ウイルスではなく細菌性のものです。インフルエンザの病原体として間違われたために、この名前がついています。細菌性の肺炎では、抵抗力が落ちていても落ちていなくても、肺炎に冒される場合があり、基本的に風邪がベースにあったとしても、抵抗力には関係がないといえます。

気管支炎を患って、治りが遅く、そのまま肺まで侵されて肺炎になるパターンも多いということを覚えておきましょう。インフルエンザ菌は、気管支拡張症など、気管支に関係する病気を併発しやすいので注意が必要です。気道がふさがれることにより、重い呼吸困難を引き起こすこともあります。この場合、集中的な治療が必要になりますし、命に関わることにもなりますので、早期治療が望まれます。

家庭でのケア

家庭でのケア入院を必要とせず、自宅で様子を見る場合には(もちろん医師の指示に従い、自己判断は禁物です)、部屋の湿度を50〜60%に保つようにしましょう。加湿器がなければ塗らしたタオル等を部屋の中にかけておきましょう。

食事も咳がひどくて摂りづらい場合は、無理に食べさせないで、水分補給だけは気をつけてするようにします。呼吸が苦しい場合は、横になっているよりも座っている方が楽でしょう。肺炎だからといって、寝たきりでいなくても、安静にしているのであれば座っていてもかまいません。

ただ、グッタリしたり、顔色や爪の色がおかしくなってくる場合はすぐに病院に行きましょう。肺炎患者が赤ちゃんの場合は入院治療になると思いますが、入院中に様子がおかしくなるようでしたら、すぐに看護師や医師を呼んで診察してもらいましょう。点滴治療をしているからといって、容態が変わらないわけではありません。

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